名水の流れる、夏の白州、尾白川
2015.07.07
はじめまして、中島亮です。これから加藤さんと交互に、白州蒸溜所とその周辺の魅力をお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いします。
蒸溜所があるのは、北に八ヶ岳、西に甲斐駒ケ岳を望む森の中。敷地内には年間約50種類の鳥が訪れるバードサンクチュアリがあり、気軽にバードウォッチングも愉しめます。
蒸溜所見学に参加してウイスキーの試飲をし、レストランで食事をした後にバードウォッチングするだけでも十分に愉しめますが、それだけではもったいない。この時期は、蒸溜所周辺の森が一段と清々しい雰囲気になります。ちょっと足を延ばすだけで、大自然を体感できるスポットがたくさんあるんです。
そんななかから、今回みなさんに紹介したいのは「尾白川(おじらがわ)」。蒸溜所から車で30分ほどの場所にある渓流をご紹介します。
豊かな生態系を育む南アルプスの清流
尾白川は、甲斐駒ケ岳から流れ出る幾筋もの清流のうちのひとつ。南アルプスに降った雨や雪が地下深くに染み込んだ後、長い年月をかけて地表に湧き出して麓へと流れています。この水はミネラルをたっぷり含んでいて、口当たりが非常に滑らか。その水質のよさが認められて、昭和60年には環境省が認定する名水百選にも選ばれているんです。
清らかな流れは、ブナやナラなどの木々を育み、たくさんの動物に潤いを与え、豊かな生態系を育んでいます。白州がこの地に蒸溜所を構えたのも、まさに尾白川が育む森の冷涼多湿な気候があったからこそなんだそうです。
白州を支える自然環境がどんなものなのか、せっかくだからこの目で見てみたい! 尾白川沿いは、大小さまざまな滝や淵を見ながら散策できるとのことなので、梅雨の晴れ間に出かけてきました。

正面の森の中に佇むのが白州蒸溜所。

森の息吹を感じる渓谷美に感動
竹宇駒ヶ岳神社から散策をスタート。いきなり現れる吊り橋の上から見た、尾白川の渓谷美に目を奪われました。音を立てて流れる川と、前日まで降っていた雨で艷やかに濡れた森、どこまでも澄んだ青空。すべてが一体となった絶景を眺めていると、日頃の嫌なことなんて忘れてしまいます。
川原に降りて流れをのぞき込むと、スーッと魚が泳いでいきます。大きめの石に腰掛けてくつろいでいると、どこからか野鳥の声が聞こえてきます。深呼吸をすると、森が発する清々しい香りを感じます。ここは、まさに別天地。五感を使って森の息吹を体感できました。

竹宇駒ヶ岳神社の奥にある吊り橋。

蒸溜所は自然と共生するように立っています。

どこまでも澄んだ尾白川の水。

澄んだ水が不思議な色を生む
さらに10分ほど歩くと、目の前に不思議な光景が現れます。流れ落ちる滝の水を深くたたえている場所で、水は鮮やかなエメラルドグリーン。ここは千ヶ淵といって、尾白川渓谷のハイライトのひとつ。多くのアマチュアカメラマンも撮影に訪れる新緑と紅葉の名所です。
水が不思議な色になるのは、尾白川の水の高い透明度と、周辺の岩石組成のおかげ。甲斐駒ケ岳は花崗岩の山。花崗岩は非常に濾過作用が高いため、雨や雪解け水が地下に染み込んでいく過程で水が磨かれていくのです。20年以上の年月をかけて、川となって流れ出る間に非常に透明度が高くなるのだとか。その澄んだ水が川底の白い砂や石に反射し、エメラルド色に輝くのだそうです。

千ヶ淵から先はアップダウンの激しい山道なので、登山者以外は進入禁止。

竹宇駒ヶ岳神社は甲斐駒ケ岳登山の起点。

森の木々を透かして注ぐ柔らかな日差しが気持ちいい。

尾白川散策のお供に白州を忘れずに
千ヶ淵を眺めながら、白州を愉しむのもおすすめです。口に含むと、華やかな甘みと香ばしいモルトの味、そして後口に軽いスモーキーさが広がります。「ああ、この環境があるからこそ、この洗練された味が生まれるんだな」と、妙に納得してしまいました。
みなさんも、この夏に白州蒸溜所を訪れたら尾白川に足を延ばしてみませんか? マイナスイオンをたっぷり浴びて歩けば、都会暮らしでちょっと疲れた心もきっと癒やされるはず。渓谷沿いは夏でも涼しく、吹き渡る風も爽やかですから、千ヶ淵脇に佇んでいるだけでリフレッシュできますよ。

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